タマノカンアオイの花を初めて見たのは、2016年4月25日で、
場所は多摩丘陵で見ることができた。

タマノカンアオイの生育環境は樹林帯の下に生息しているのを確認している。
タマノカンアオイの仲間のカンアオイ類は、花が葉っぱの上から咲くのではなく、
葉の下に落ち葉や土に埋もれて咲いている。

タマノカンアオイは分布域がかなり狭く、植物名に「タマノ」と冠するぐらいに、
東京都と神奈川県をまたがる多摩地方にしか生息していない。

神奈川県だと同じ仲間のカンアオイが生息していて、花や葉の付き方が似ている。
違いはカンアオイは花びらが波を打たないのに対して、
タマノカンアオイは花びらがかなり波を打った形をしている。

ただタマノカンアオイの花を初めて見たときに、花を撮影するのを忘れてしまい、
その後なかなかタマノカンアオイを見る機会が訪れず、
2020年5月3日に多摩丘陵の別の場所で、葉の下に花が咲いているのを確認して、
無事タマノカンアオイの花を撮影することができた。

タマノカンアオイタマノカンアオイ(上の2点ともタマノカンアオイの花 2020年5月3日撮影)

タマノカンアオイの葉(タマノカンアオイの葉)

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タマノカンアオイ(ウマノスズクサ科)花期4~5月
分布 本州(関東地方)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
カンアオイの仲間は種類が多く、似ているものばかりなので区別が難しいが、
幸いなことに分布速度が極端に遅いので、地域ごとにある程度の予測がつく。
本種は多摩丘陵で発見されたのでこの名がある。
雑木林の下などに生え、花は落ち葉に埋もれていることが多い。
葉は常緑で鈍い光沢があり、株ごとに異なる表面の模様が美しい。
花びらが波打つのが特徴だが、本種は生息地域さえ気を付ければ区別は容易である。
(山渓フィールドブックス 春の野草参照)